好きなもの、好きなこと

好きを言葉にする。残念なアラサー。

はじめてのパンギャ体験

 友人に『ライブに行こうよ!』と誘われた。私は音楽を『みる』のが好きなので、喜んで行くことにした。

 

 友人は自称パンギャだ。多分他人から見てもパンギャなのだろう。私はこの【パンギャ】というものが何を指すのか未だにあまりわかっていない。ビジュアル系バンドのファンということに間違いはなさそうだ。ビジュアル系バンドにもいろいろ細かくカテゴリーがありそうで、一括りにしていいものかもよくわからない。もし失礼なことを言っていたら本当に申し訳ない。

 

 私はアイドルのライブに行くことが多いけれども、スピッツさんやapbankやしーえぬさんなどいわゆるバンドのライブにも行ったことはある。(ひとえにバンドとまとめてしまったけどこれも細かく分かれていそうで失礼がないか心配)  一方でビジュアル系バンドのライブは行ったことがなかった。そしてこの両者の間に大した違いはないと思っていた。アーティストが派手なメイクをしているか、していないかの違いとして捉えていた。

 

 しかし、友人からライブ前に『隣で首を振ってて髪の毛が当たるかもしれないから先に謝っておくね』といわれた。さらには『いろいろなフリがあるから見よう見まねでやってみてね』とも『右や左に動くときは引っ張って行くからね』とも言われた。

 

私はライブを『みに』行く約束をしたはずだ。一体なにをしに行くのかよくわからなくなっていた。

 

いよいよライブが始まった。曲が始まると、見たことのない景色が広がった。

 

 観客みんなが首を振り回して、髪の毛でセルフ竜巻を起こしていた。そこら中で暴風警報発令中って感じ。セルフ竜巻を8カウントくらいしたら次は両手を高く上げながら左側へ全員移動、続いて右側へ移動。もう一往復して元の位置に戻ったら今度は手の振り付けをして、またセルフ竜巻が始まって……。

常に何かしていて休む間もないというかライブを『みる』ときがない。とにかく忙しい。私も見よう見まねで首を振り回したり、他の振り付けや集団移動したりした。

 

 

た…、たのしい!!

ベテラン勢は首がもげて飛んでいくくらい振り回しているけど、初心者の私は回すというより横振り程度だった。左右への移動も出遅れるし、手のフリも間違ってなくはないかな程度のものだった。でもみんな勝手に竜巻起こしてるのに謎に一体感はあるし、非日常すぎるし、なによりストレス発散!!! 

『【パンギャ】って首がもげるくらい振り回す人たちのことだって知ってた?』といろんな人に聞いて回りたくなった。

 

 最近、個人的に音楽を『みる』のではなく『聴く』ライブに行きたいなと思っていた。ところが『聴く』でも『みる』でもないものだった。同じ音楽なのに全く別の世界。『踊り狂う』が相応しい気がする。

また友人に誘われたら是非行きたい!!!