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투명우산(Don't Let Me Go)

 [HOT] SHINee - Don`t Let Me Go, 샤이니 - 투명 우산 Show Music core 20161022 - YouTube

随分前に発売されたSHINeeさんの韓国正規アルバム、1of1。このアルバムの中でわたしの一番好きな曲。おにゅさんもテミンさんもお気に入りの曲。この曲の何にそんなに惹かれるのか、じっくり分析してみようと思う。

 

 まず気になったのはパート割。SHINeeさんのたいていの曲は歌詞カード2行くらいを歌ったら次の人という割振りが多い。しかし今回は1人1パート。音域ごとに人が変わる。おにゅさん以外は掛け合いを除いて一度登場したらもう出てこない。なぜそのようなパート割になったのかはわからないけれども、せわしなく移り変わるよりは心地よく聴いていられる気がする。個々がそれだけのパートを任せられるだけの歌唱力を持ち合わせているからできるのだろう。さすが、SHINeeさん♡

 

 次にそのパート割を詳しく見ていこうと思う。

歌い出しはおにゅさんの地声から。SHINeeさんの中で低い声が出せるのは誰だろうと考えたとき、ミノが思い浮かぶかもしれない。でも実はおにゅさんも低音を得意としている。勝手ながらにおにゅさんの声が一番持ち味を出せる音域は、地声と裏声の間のギリギリ地声のところであると思っている。この曲では残念ながらその音域は登場しないようだ。この曲に限ってはおにゅさんは普通に歌ってる気がする。普通とは、とにかく地声。喉で歌っている。鼻に響かせていない。みんなが真似できるような技術を必要としない歌い方。(でも決して真似できない声) おにゅさんにしてはぶっきらぼうな歌い方。大衆向けの曲なのかなと思わせられる。

次に登場するのがテミンさん。一気に音域が高くなる。人が変わるからさほど突拍子もない感じはしないが、極端に変化する感じ。私はテミンさんの声はいい意味で不安定だと思っている。中性的で脆く儚くて。毎回違う姿を見せてくれる。この声を凡人が真似して出すのはなかなか難しいことだと思う。テミンさんのパートによる音域の変化と声質によって一気に誰にでも歌えない曲になった。

そしてサビ。テミンさんのパートが嘘のようにまた低音域に戻ってきた。SHINeeさんにしては珍しく地声で歌う低めのサビ。ミノの主旋律の活躍ぶりが一際目立つ。これまであまりサビについてじっくり考えたことがなかったので、これまでの傾向と比較することができないのだが。サビは特にハモる訳ではなく、低音と高音にわかれて1オクターブの差をつけて歌っている。もしも1オクターブの差がなかったら低音だけになって単調な曲になっていたと思われる。何度となく聞いているのだけども、いまいちパート分担がわからない。低音はミノの声がよく聞こえる。高音はじょんひょんがおそらく担当しているようだ。

そしてミノのラップ。私はラップについては全くわからないから、なにも言えないけども。音域は始まりのおにゅさんと同じくらいの低音域。

 テミンさんと同じようにじょんひょんの高音域。SHINeeさんでここまでじょんひょんを出し惜しみした曲が過去にあっただろうか。そういった意味でも新しいと思う。裏声と地声と絶妙な使い方がたまらない。

 再びサビ。1度目のサビと歌詞も歌い方にも変化はないシンプルな展開。

 そしてキーくんのわざと口を大きく動かしてやや遅れ気味にするラップ。私は先にもいったように、ラップは全然わからない。けれどこのキーくんのいつもと違う歌い方をしているように感じた。すごく癖のある歌い方には何かしら意味がありそうだ。

最後のサビはSHINeeさんの個人戦。5人全員で繰り広げるアドリブ大会。

(なんて尻すぼみなんだ…後半雑すぎる…笑)

 

 大した知識を持ち合わせる訳でもなく、素人なりに感覚だけで分析してみた。わかったことはパートで音域が大きく変わり、交互に低音域と高音域が登場してくる。もしかしたら低音を男性、高音を女性が歌うようなデュエット曲として作られたのかなと思った。そしたらなんと、いつかのラジオでミノとおにゅさんの2人のデュエット曲の予定だったと発言していた。2人で歌う構成というところは正解だった!(ただの自己満♡) その場合ならミノが低音域だろうから、じょんひょんやテミンさんが歌っている高音域をおにゅさんが担当していたのかもしれない。デュエットバージョンも是非聴きたい。

 

 この曲ってどんなジャンルに分類されるのかわからないけれど、わりと一般受けする曲だと思う。途中の高音域は難しいけれども、サビは歌いやすいはずだ。SHINeeさんにしてはかなり大衆向きの曲だ。もしかしたらケツメイシさんのさくらが日ごろラップを耳にしない人にも聞かれたように、K-POPなんて聞かないよって人に聞いてもらえる可能性を秘めてる曲だと希望も込めて私は思う。

 

  テミンさんやじょんひょんの裏声パートはそっと脇に置いておくとして、凡人にとってのサビの歌いやすさクリアしていると思う。問題は歌詞だ。SHINeeさんの韓国語曲を日本語にするとき、空耳から文字を起こして歌詞を作るという工程をどこかのインタビューで目にした。『やはり…笑』と思った。『アラワルン』なんて言葉は日本語から作り出すことできないもの。歌詞に意味なんて求めてないんだろうなとつくづく思った。いまではこの空耳工程が定番化していてそこそこのクオリティの作品はできてるんだけど、ファンじゃない人が聞いたときには何を言ってるのかさっぱりわからない、メッセージ性の無い曲になりがちだ。ファンでもわからないもん。日常会話で使われないような単語をそこそこのテンポで聞いたところでそりゃあわかるわけがない。韓国語曲を日本語にするのなら、空耳を辞めてそろそろ真剣に歌詞を書くことに向き合ってみてもいい時期じゃないのかなと思う。あの日本語で果たして満足していいのだろうか。ファンは歌詞の内容なんて求めてないと思われてしまうかもしれないけど、もっとターゲットを広げて考えてみたら必要な選択だと思う。(たぶん文字数的にスーパー難しいんだろうね、でも)進化し続けるSHINeeさんだからこそ、現状で満足して欲しくない。

 

 どうかこの透明傘に韓国語歌詞の世界観を残したまま素敵な日本語歌詞をつけていただきたい。ビニール傘なんていわせない素敵な世界を繰り広げてほしい。DL限定販売なんてしてみたらどうかな。

 そしたらもっと売れると思うんだ、SHINeeさん♡